異物外来

咽頭・喉頭・気管・食道の異物の診断と異物の摘出を行います。

近年ファイバースコープ（軟性内視鏡）が発達し、ファイバースコープによる咽頭・喉頭・気管・食道異物摘出術の適応が拡大されてきています。
特に電子内視鏡（ビデオエンドスコープ）が開発されてからは、より鮮明な画像が得られ、より細径の電子スコープが市販され、咽頭・喉頭・気管・食道異物の診断と治療に貢献しています。

当医院では鼻咽腔電子内視鏡、気管支電子内視鏡、フード付下咽頭電子内視鏡、上部消化管電子内視鏡により咽頭・喉頭・気管・食道異物の診療と摘出術を行っています。

中咽頭は口のすぐ奥ののどです。

　1) 鮮明な画像がモニター上に大きく写しだされるため、微細な異物（自験例では最小直径0.11 mmの魚骨）でも診断できます。
　2)モニターを供覧しながら鉗子操作を行うため、正確で微細な操作が可能であり、短時間（通常は約１〜２分）で異物摘出術が行えます。
　3) 解剖学的に見えにくい部位（口蓋扁桃の裏側、口蓋扁桃の陰窩の中、舌根の深い部位など）にある微細な異物でも摘出が可能です。
　4) 経鼻的に細径の内視鏡を挿入することにより、咽頭反射が強い患者さん、咽頭腔の狭い小児でも患者さんに与える苦痛は少なく異物摘出術が行えます。

微細な咽頭異物

中咽頭（口蓋扁桃）異物（魚骨、たちうお）摘出術、小児（11歳）

下咽頭は食道に通じるのどの深い部にあります。

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  下咽頭異物（いりこ）、成人　
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  下咽頭異物（いりこ）摘出術

喉頭は気管に通じる部にあります。

喉頭異物（魚骨、さば）、成人

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  食道壁に刺入した食道異物（魚骨）、成人
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  摘出した食道異物（かれい）

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  摘出中の食道異物（魚骨）、成人
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  摘出した食道異物（いわし）

参考文献

　1)佐藤公則、中島　格：細径処置用下咽頭・頸部食道ビデオスコープの試作　日気食会報　51：439-443、2000．
　2)佐藤公則、中島　格：下咽頭ビデオエンドスコープによる外来日帰り下咽頭・頸部食道異物摘出術　日気食会報　52：270-274、2001．
　3) Sato K, Nakashima T. Office-based videoendoscopy for the hypopharynx and cervical esophagus. Am J Otolaryngol, 23: 341-344, 2002.
　4) Sato K: Extraction of minute pharyngeal foreign bodies with the videoendoscope. Ann Otol Rhinol Laryngol, 112: 693-696, 2003.
　5) Sato K, Nakashima T: Office-based foreign-body management using videoendoscope. Am J Otolaryngol 25: 167-172, 2004.
　6)佐藤公則：食道異物摘出術の実際と留意点　イラスト手術手技のコツ耳鼻咽喉科・頭頸部外科　咽喉頭頸部編　飯沼壽孝、他編　385〜387頁、東京医学社　2005．
　7)佐藤公則：食道異物・咽頭食道異物　MB ENT　44：61〜66、2004．
　8)佐藤公則：経鼻上部消化管ビデオエンドスコープによる食道異物摘出術　日気食会報　58：345〜350、2007．
　9)佐藤公則：経鼻ビデオエンドスコープによる頸部食道異物摘出術例　日気食会報　58：印刷中、2007．